Death Metal(デスメタル)とは
極限まで重く暗く攻撃的に設計されたヘヴィメタルの一派。ギターは通常より低い調弦、たとえば全音下げやドロップCなどを用い、パーム・ミュートで低音弦を刻む。旋律線には半音階、減5度の三全音、そして不協和な音程が意図的に配され、調性の中
極限まで重く暗く攻撃的に設計されたヘヴィメタルの一派。ギターは通常より低い調弦、たとえば全音下げやドロップCなどを用い、パーム・ミュートで低音弦を刻む。旋律線には半音階、減5度の三全音、そして不協和な音程が意図的に配され、調性の中心を感じさせないようにしてある。ソロにも、半音階的・無調的な要素のある速弾きが見られる。ドラムはブラストビートと呼ばれる技法が核で、スネアとバスドラムを交互に極めて高速で打ち続けることで、拍の感覚を消し去るような音の壁を作る。バスドラムはツインペダルを使い、16分音符で高速に連打される(例:テンポ200前後で、毎分数百打以上)。歌唱はグロウルまたはデスヴォイスと呼ばれる低く唸る発声で、声帯より上の組織(いわゆる仮声帯など)を震わせて出し、身につけるには訓練が必要になる。歌詞は聴き取りにくい。曲構成はリフの継ぎ足しによるもので、テンポと拍子が予告なく切り替わる。歌詞は死、解剖学的な描写、戦争、反宗教、そして人間の身体の脆さといった主題を扱い、ホラー映画的な誇張と現実的な残酷さの両方を含む。演奏には高度な体力と正確さが要求され、技術競争の側面も強い。
成り立ち
1980年代半ば、スラッシュメタルがさらに過激化する過程で生まれた。名称の由来には諸説あり(Possessedの1984年のデモ「Death Metal」、Deathの1984年のデモ「Death by Metal」など)、フロリダ州アルタモンテスプリングスのバンドDeathの中心人物Chuck Schuldinerは、1983年または1984年にMantasの名で結成し、1987年のアルバムScream Bloody Goreがジャンルの出発点とされる。Schuldiner自身は創始者という評価に否定的だった。より早い時期のPossessedというサンフランシスコ・ベイエリアのバンドの1985年の作品Seven Churchesも先行例とされ、この二組のどちらが最初かは長く議論されている。1980年代末から1990年代初頭にかけて、フロリダ州タンパが世界的な中心地となった。決定的だったのはレコーディング技術者Scott Burnsと、彼が働いたMorrisound Recordingスタジオで、ここで録音された作品群、すなわちMorbid Angel、Obituary、Deicide、Cannibal Corpseらの音が、ジャンルの標準的な音像を定めた。並行してスウェーデンでは、ストックホルムのEntombed、Dismember、そしてゴットランド島ヴィスビーのGrave らが、Boss HM-2という歪みペダルを最大まで上げた独特の粗い音、いわゆるスウェディッシュ・バズソー・トーンを確立し、フロリダ勢とは異なる系統を築いた。同国イェーテボリではAt the Gates、In Flames、Dark Tranquillityが旋律を重視したメロディック・デスメタルを生み出し、後の世界的な流行につながった。社会的には常に激しい非難の的で、Cannibal Corpseの作品はドイツ、オーストラリア(1996年)などで販売禁止や輸入規制の対象となり、ロシアでは公演が中止され、1990年代の米国では上院議員らが批判する運動の標的にもなった。Chuck Schuldinerは晩年、技巧と構成をより追求した作品を残したが、脳腫瘍のため2001年に34歳で死去している。現在は世界中に地域ごとのシーンが存在し、テクニカル・デスメタル、ブルータル・デスメタル、デスコアなど多数の下位様式に分岐している。
代表曲
- Hammer Smashed Face (Cannibal Corpse)
- Pull the Plug (Death)
- Wolverine Blues (Entombed)
- Blessed Are the Sick (Morbid Angel)
- Sarcophagus (Nile)
- Infernal Death (Death)
- Left Hand Path (Entombed)
- World Eater (Bolt Thrower)
- Pierced from Within (Suffocation)
- A Skull Full of Maggots (Cannibal Corpse)
- Slaughter of the Soul (At the Gates)
- Scream Bloody Gore (Death)
- Chapel of Ghouls (Morbid Angel)
- Override of the Overture (Dismember)
- Angel of Disease (Morbid Angel)
- Symphonies of Sickness (Carcass)
- Sothis (Vader)
- Eaten Back to Life (Cannibal Corpse)
ルーツ(影響を受けたジャンル)
Thrash Metal、 Grindcore、 Doom Metal、 Black Metal
影響を与えたジャンル
Mathcore、 Grindcore、 Thrash Metal、 Doom Metal、 Black Metal、 Deathcore、 Melodic Death Metal、 War Metal
地図でDeath Metal(デスメタル)のルーツをたどるには、JavaScriptを有効にして 音楽ジャンルルーツ辞典 を開いてください。