Uptempo(アップテンポハードコア)とは
ハードコアの高速系(約185〜220BPM)に位置する様式。テンポは毎分185〜220拍(または200以上)とされ、拍を個別に数えることはほぼ不可能になる。核となるのは歪ませたキックドラムで、原音を何段階も歪ませて再構成し、頭の打
ハードコアの高速系(約185〜220BPM)に位置する様式。テンポは毎分185〜220拍(または200以上)とされ、拍を個別に数えることはほぼ不可能になる。核となるのは歪ませたキックドラムで、原音を何段階も歪ませて再構成し、頭の打撃音と、その後に続く音程を持った減衰部分から成る。この減衰部分に音階を割り当てることで、キックだけで旋律を作ることも行われる。キックは四つ打ちで走るが、しばしば拍を細かく割った連打や、二つ三つを詰めて置く変則的な配置が用いられる。上物は極端に少なく、金属的な刺し、警報音、加工した叫び声、そして映画やニュースからの断片が置かれる。和音や旋律的な展開は基本的に存在しない。曲の構成は、キックが走る部分と、すべてが抜けて緊張を溜める部分の反復で、その落差だけで組み立てられる。声は絶叫や低い語りで、暴力的あるいは終末的な文言が用いられる。演奏の場はオランダやベルギー、ドイツの大型催しで、観客は極端に速い足踏みの踊りを行う。音楽的な情報量を極限まで削ぎ落とし、速度と圧力だけで成立させる点が本質である。
成り立ち
系譜はオランダとベルギーにある。1990年代のガバは毎分140〜190拍ほどだったが、テラーコアやスピードコアは1990年代前半にすでにあり、アップテンポは2010年代前半に、主流ハードコアの高速化から独立した。2000年代半ば、ハードコアの主流は毎分160から180拍程度の、より重く聴きやすいミレニアム・ハードコアへ落ち着いていたが、その一方で若い作り手たちは、この遅さに満足しなかった。2010年前後、オランダのAngerfist周辺や、より速い作り手たちが集まり、2012年から15年頃に現在の形が固まる。中心にいたのはPartyraiser、Sjammienators、The Sickest Squad(イタリアのデュオ)、Dr. Peacock(オランダのフレンチコアDJ)、そしてN-Vitral、Tha Watcherらである。N-Vitralは歪んだキックの設計で知られる主要アーティストの一人である。アップテンポ専門のイベントSnakepit(2016年〜、アイントホーフェン)が成立し、のちにDominatorにも出展した。2010年代後半〜2020年代にかけて、Triple Six、Barbaric Recordsなどの専門レーベルが受け皿となった。日本やイスラエルなど欧州外にもシーンがある。フレンチコアやローとの相互交流が進んだ。大型催しでの人気は衰えていない。
代表曲
- Trip to Valhalla (Dr. Peacock)
- Mother Earth (Dr. Peacock & Billx)
- Street Fighter (Angerfist)
- Sound Becomes One(Partyraiser & Destructive Tendencies)
- La Familia (Dr. Peacock)
- Incoming (Dr. Peacock & Sefa)
- Wake Up! (Dr. Peacock)
- L.P.A. (Losse Polsjes Anthem) (Akimbo & Missy)
- Hard Bass (Angerfist)
- ORDER (Unexist & Art of Fighters)
- Bass in Your Face (Andy The Core)
ルーツ(影響を受けたジャンル)
Gabber
影響を与えたジャンル
Piep Kicks
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