Space Rock(スペースロック)とは
宇宙空間の広がりや無重力の感覚を音で表現しようとするロック。編成はロックの基本形にシンセサイザーや電子発振器など、各種の電子機器が加わる。最大の特徴は反復と持続にあり、ベースとドラムが単一のリフまたは一定の刻みを長く続け、その上で
宇宙空間の広がりや無重力の感覚を音で表現しようとするロック。編成はロックの基本形にシンセサイザーや電子発振器など、各種の電子機器が加わる。最大の特徴は反復と持続にあり、ベースとドラムが単一のリフまたは一定の刻みを長く続け、その上でギターとシンセが層を重ねていく。この不動の土台をモータリック的な推進と呼ぶこともあり、ドイツのクラウトロックと共通する発想である。ギターにはフェイザー、フランジャー、ロング・ディレイ、そして深いリヴァーブがかけられ、音が空間を移動する感覚を作る。和声はほとんど動かず、一つの和音または旋法の上で長くとどまるため、聴き手の時間感覚が失われる。テンポは中庸から遅めで、拍子は4分の4が基本だが、拍の存在自体が曖昧になる区間も多い。歌はしばしば効果を通して非人間的に加工され、歌詞は宇宙旅行、異星、機械と人間、時間の歪みといったSF的な主題を扱う。演奏は液体を用いた投影や照明と一体で提示され、視覚を含む没入的な体験として設計されている。
成り立ち
1960年代末のイギリスで、サイケデリック・ロックが宇宙的な主題へ傾いたところから生まれた。最初期の例の一つは、Pink Floydの1967年のデビュー作The Piper at the Gates of Dawnの楽曲(Astronomy Domine、Pow R. Toc H.、Interstellar Overdrive)で、1968年のSet the Controls for the Heart of the Sunも、この方向の例とされる。決定的なのは1969年にロンドンで結成されたHawkwindで、彼らは無料の野外演奏を各地で行い、大音響と照明による長時間の没入的な体験を提供した。1972年のSilver Machineが商業的な成功を収め、この収益で大規模な舞台装置を伴うツアーが実現した。1971年から1975年まで在籍したベーシストIan Kilmisterは、後にMotörheadを結成することになる。彼は薬物所持でカナダ国境で拘束され、それを機に解雇された。もう一つの重要な源流がドイツのクラウトロックで、Ash Ra Tempel、Tangerine Dreamが、電子的な音響と反復による長時間の構成を追求した。1967年にパリで結成されたGongが、1970年代前半に、独自の神話的な世界観と即興を組み合わせた。1980年代にはSpacemen 3が、極端に単純な構造の反復と大音量の持続音により、この系譜を更新した。同バンドはSonic BoomとJason Pierceの対立により、実質的には1990年、公式には1991年に解散し、その前後にそれぞれSpectrumとSpiritualizedのプロジェクトを展開している。1990年代には、この美学がシューゲイザーやポスト・ロックと合流し、Flying Saucer Attackといった作家に受け継がれ、Mogwaiなどのポスト・ロックにも間接的に通じる。現在も、長時間の反復と音の壁による没入という発想は、ドローンやポスト・ロックの中心的な語彙として生き続けている。
代表曲
- Space Oddity (David Bowie)
- Silver Machine (Hawkwind)
- Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space (Spiritualized)
- Echoes (Pink Floyd)
- Set the Controls for the Heart of the Sun (Pink Floyd)
- Storm (Godspeed You! Black Emperor)
- Like Herod (Mogwai)
- Sonic Attack (Hawkwind)
- Walkin' with Jesus (Spacemen 3)
- Orgone Accumulator (Hawkwind)
- Master of the Universe (Hawkwind)
- Revolution (Spacemen 3)
ルーツ(影響を受けたジャンル)
Psychedelic Rock、 Progressive Rock
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