Country(カントリー)とは
米国南部の白人層の民衆音楽から発展した大衆音楽。編成の中心はアコースティック・ギター、フィドル(バイオリンの民衆音楽的な呼び方)、バンジョー、そして1950年代以降はペダル・スティール・ギターである。ペダル・スティールは膝と足でペ
米国南部の白人層の民衆音楽から発展した大衆音楽。編成の中心はアコースティック・ギター、フィドル(バイオリンの民衆音楽的な呼び方)、バンジョー、そして1950年代以降はペダル・スティール・ギターである。ペダル・スティールは膝と足でペダルを操作して弦の音程を変える楽器で、和音の中の特定の音だけが滑らかに動くという独特の効果を生み、これは1950年代以降のカントリーの音色を特徴づける要素の一つとなっている。拍子は4分の4または4分の3で、2拍目と4拍目にアクセントを置く。ベースは根音と5度を交互に弾く、いわゆるブンチャ型の刻みが基本。和声は単純で、主和音、属和音、下属和音の三つで成り立つ曲が多い。旋律はメジャー・ペンタトニックを用いることが多く、装飾は少ない。歌唱は言葉が明瞭に伝わることを最優先し、南部の訛りを隠さず、時に鼻にかかった発声や、裏声へ跳ね上がるヨーデル的な技法を用いる。歌詞こそが本体であり、失恋、家族、酒、労働、故郷、信仰、そして人生の後悔が、具体的な情景描写を通じて語られる。物語を語ることが最大の目的であり、技巧はそのための手段に過ぎない。
成り立ち
起源は、17世紀から18世紀にかけてアパラチア山脈地帯に入植したイングランド、スコットランド、アイルランド系の人々が持ち込んだバラッドと舞踏音楽にある。そこにアフリカ由来のバンジョーが加わり、独自の混合が生じた。商業的なカントリー録音は1922〜23年に始まっていた(1922年にEck RobertsonとHenry GillilandがVictorに、1923年にFiddlin' John CarsonがOkehに録音)。現代のカントリーの転換点とされるのは1927年、テネシー州とバージニア州の境の町ブリストルで、レコード会社Victorのプロデューサー兼タレントスカウトRalph Peerが行った、いわゆるブリストル・セッションズである。ここでThe Carter Familyと Jimmie Rodgersが発見され、前者は家族的で敬虔な歌の伝統を、後者はブルースとヨーデルを混ぜた放浪者の歌を代表し、カントリーの二つの系譜の始祖となった。1925年に「WSM Barn Dance」として始まり、1927年に今の名になったテネシー州ナッシュビルのラジオ番組Grand Ole Opryは、この音楽を全国に届ける最大の装置となり、同市を産業の中心地に育てた。1940年代にはHank Williamsが、簡潔な言葉で孤独と苦悩を歌い、1953年に29歳で死去するまでの短い期間に、この音楽の文学的な水準を決定づけた。1950年代半ばから、Chet Atkins、Owen Bradley、Bob Ferguson、Steve Sholesらが、弦楽と合唱を加えた洗練された編曲、いわゆるナッシュビル・サウンドを確立し(1960年代初頭に頂点を迎え)、都市の聴き手を取り込んだ。これに対する反発として、1950年代中後半にはBakersfield soundと呼ばれるカリフォルニア発の硬い音をWynn Stewartが開拓し、Buck OwensとMerle Haggardが1960年代前半から中盤にかけてそのサウンドを全国的な人気へと押し上げた。1960年代末から1970年代前半にかけて、Willie NelsonとWaylon Jenningsによるアウトロー・カントリーが、レコード会社の統制に反旗を翻した。人種的には長く白人の音楽として扱われてきたが、バンジョーの起源がアフリカにあること、そしてDeFord Baileyのような黒人演奏者が初期のGrand Ole Opryで活躍していた事実は、近年になって改めて注目されている。現在も米国で最も商業的に成功した音楽の一つであり続けている。
代表曲
- The Gambler (Kenny Rogers)
- Chattahoochee (Alan Jackson)
- Before He Cheats (Carrie Underwood)
- Chicken Fried (Zac Brown Band)
- 9 to 5 (Dolly Parton)
- Always on My Mind (Willie Nelson)
- The House That Built Me (Miranda Lambert)
- Strawberry Wine (Deana Carter)
- Take Me Home, Country Roads (John Denver)
- Should've Been a Cowboy (Toby Keith)
- Fancy (Reba McEntire)
- Ring of Fire (Johnny Cash)
- Jolene (Dolly Parton)
- Amarillo by Morning (George Strait)
- Coal Miner's Daughter (Loretta Lynn)
- Stand by Your Man (Tammy Wynette)
- Whiskey Lullaby (Brad Paisley feat. Alison Krauss)
- Friends in Low Places (Garth Brooks)
- Crazy (Patsy Cline)
- The Dance (Garth Brooks)
- I Walk the Line (Johnny Cash)
ルーツ(影響を受けたジャンル)
Blues、 Folk、 Rock 'n' Roll、 Rock、 Bluegrass、 Americana、 Hawaiian、 Old-Time Music
影響を与えたジャンル
Bluegrass、 Americana、 Bro-Country、 Honky Tonk、 Dark Country、 Blues、 Rock 'n' Roll、 Rock
地図でCountry(カントリー)のルーツをたどるには、JavaScriptを有効にして 音楽ジャンルルーツ辞典 を開いてください。